急ぐ必要はありません。リラックスして片付けるコツをお教えします。
どんなに頑張っても、物が溢れていて片付けが思うように進まない時、イライラが募りますね。片付けのモチベーションをどうやって維持すれば良いのでしょうか?多くの人が、このような焦りを感じています。
実は、焦りが原因で上手くいかないことが多いのです。
そこで、焦らないための方法をご紹介します。
焦りの原因は?
まずは、自分がなぜ焦るのか、その理由を探ってみましょう。
焦りは片付けや家事に限らず、様々な場面で起こり得ます。達成したい目標があり、その目標に思った以上に時間やコストがかかると感じた時、ゴールへの道のりが遠いと感じるためです。
例えば、朝寝坊してしまい、会社に遅れそうな時、電車が遅延していると、焦りを感じますよね?
しかし、部屋を片付けるには期限がないのに、なぜ焦るのでしょう?おそらく、無意識のうちに早く終わらせたいという現実離れした目標を設定しているからかもしれません。
焦るとどうなるか?
焦ると、以下のような行動をとることがあります。
ゴールを変える
例えば、遅刻しそうな時、「もう遅れるから直接顧客のもとへ行こう」と決めると、目標が変わり、焦りがなくなります。
目標を完全に諦めることも、ゴールを変える一つの方法です。部屋の片付けを完全に諦めれば、それは目標を手放したことになります。
近道を探す
レジでの長い待ち時間にイライラしながら、周囲を見渡して、より短い列を見つけた時、それは近道を見つけた結果です。
片付けをプロに依頼するのも、より早い解決法を求めた結果と言えます。
ゴールはそのままで、方法を変える
部屋をスッキリさせたいという目標は変わらずとも、その達成方法を変えることがあります。
例えば、こんまりメソッドを試したけれども服を捨てられない場合、別の片付け法を書いた本を読んでみるなど、アプローチを変えることです。
ストレスが積み重なるだけ
完璧主義的な考え方に陥りやすい人や、焦りから進歩につながる行動を起こさない人は、不満やストレスが増加する傾向にあります。
完璧主義とは何か? ⇒全てを白か黒で判断する思考を捨て、柔軟性を持ち、新しい可能性を探求する勧め。固定観念を超えて広がる可能性を探る方法とは?
焦ることの利点と弊害
一般的に焦りは良くないとされていますが、作業を加速させるなどの利点も確かにあります。
焦りの利点
焦りが目標達成への動機付けとなり、それが利点であると言えます。
上述したように、「このままでは間に合わない! 何とかしなければ!」という焦りが、より良い解決策を見つけ出したり、速やかに行動するきっかけになり、結果として目標達成に近づけることがあります。
しかし、焦りだけでは不十分で、落ち着いて状況を見直す必要があります。
焦りの弊害
焦りは冷静さを失わせ、誤った判断や失敗、事故の原因となり得ます。特に運転中の焦りは危険です。
常に焦っていると、ストレスが蓄積され、中高年期に健康問題を抱えるリスクも高まります。
片付けの文脈では、新しい整理法や断捨離の手法を絶えず探求することになりがちです。新しい片付け関連の書籍が次々と出版され、一つの方法を試した後すぐに効果が見られなければ、また別の方法を試し、これを繰り返すうちに、時間が経過してしまうこともあります。
語学学習やダイエットにおいても、新しい方法に飛びつきがちで、一つの方法にじっくり取り組むことをせず、次々と他の方法に目を向けることが一般的です。過去に英語学習において私自身がこのパターンにはまり、使わなくなった教材が溜まってしまい、最終的には友人に譲りました。
「片付けが進まない」と焦っている方は、一度深呼吸をして、焦りを抑えることで、結果的に目標により迅速に到達できるでしょう。
そのためには以下のアプローチが効果的です。
目指すべき目標の再考
目標を明確に設定している方も、ふわっとした目標を持っている方も、現在追い求めている目標が実現可能かどうかを再評価しましょう。
20年以上かけて溜まった散らかりを、わずか1週間で片付けることは非現実的です。
プロジェクト管理の計画
片付けに手こずっている人の多くは、目標があいまいで、それを達成するために必要な時間や他のリソースについても十分に計画していません。
「とりあえず散らかっているものを片付ければスッキリするだろう」「始めてみれば何とかなるだろう」「部屋が片付けば運気も上がるかもしれない」というような楽観的な予測で片付けを始めがちです。
しかし、プロジェクトの計画が不明瞭だと、片付けている最中にかえって散らかしてしまうような行動を取ってしまうこともあります。
例えば、
・衝動的にゴミになりそうな物を購入する
・一度に多くの物を出しすぎて寝る場所を失う
・収納グッズを買い過ぎて部屋を狭くする
・片付け関連の本を買い集めて物の量を増やす
収納の落とし穴⇒片付けられない理由は、「決断の先延ばし」という収納に隠れた罠です。
不要な情報の遮断
以前触れたように、望む結果が得られないと焦り、新しい方法を模索することに夢中になりがちで、本来の目的を見失ってしまうことがあります。
このような状況を避けるためには、焦りを感じた時には意図的に情報を遮断するか、選択的にすることが有効です。
私自身、数年前から「もっと良いもの」「もっと便利な方法」を積極的に探さないように心がけており、今年は新しい物を買わない、新しいシステムを導入しないという年間の目標を立てました。
その結果、現在は非常に平穏な気持ちで、持っている物に集中して生活できています。一度試してみる価値はありますよ。
小さな目標の設定とプロセスの楽しみ
大きな目標に向かう途中で、日々達成すべき小さな目標を設定し、その過程を楽しむことが大切です。
例えば、朝起きたら布団を畳む、シンクを磨く、ゴミを出す、1日15分片付けるなどの小さな目標です。
これらは非常に小さな目標でも構いません。
布団を畳むのが難しいと感じるなら、枕だけを整えるという目標でも良いし、1分だけ片付ける、1つだけ捨てるという目標でも大丈夫です。
こたつテーブルを綺麗に保つ、というのも素晴らしい目標です。
私は最近、メールをチェックしたら受信箱を完全に空にすることを日課にしています。これを実践すると、とてもすっきりとした気分になれます。
まとめとして
片付けについて考えるとき、多くの人が感じるのは「早く片付けなきゃ!」という焦りですよね。でも、実はこの焦りが進まない大きな理由かもしれません。そこで、今回は、焦らずにすっきりとした部屋を手に入れる方法についてお話ししました。
よくあるのが、「片付けなきゃ」と思いつつ、モチベーションを上げるために片付けに関するブログを読んだり、励ましの言葉を探したりすること。
確かにこれらは一時的には「やる気スイッチ」が入るかもしれませんが、長続きしないんですよね。なぜなら、これらは外からの刺激に頼っているから。外からの刺激は時間が経つと影響力が弱まり、だんだんともっと強い刺激が必要になってしまいます。
そこで大切なのが、「自分で自分を動かす力」を育てること。つまり、片付けたいと思う気持ちを自分の内側から見つけ出して、その気持ちをキープすることです。
どうしたらいいかというと、まずは小さな目標を立ててみること。例えば、「朝起きたらまず布団を畳む」や「1日15分だけ片付ける」など、小さくても達成感のある目標を作り、それを一つずつクリアしていくんです。
また、片付けに関する情報に振り回されず、「今年は新しいものを買わない」といったシンプルなルールを自分に課すのもいいですね。これによって、今あるものに目を向け、大切に使うことができます。
大事なのは、外からのモチベーションではなく、自分自身の中に「片付けたい」という気持ちを見つけ、その気持ちを大切にすること。そうすれば、毎日の小さな成功を積み重ねながら、自然と部屋も心もスッキリしていくはずです。小さな一歩から始めて、自分のペースで進めていきましょう。