物の整理をしていると、「これを手放した後で必要になるかもしれない」とか、「将来的に使う機会があるかも」と考えたり、「これは私には必要ないけれど、誰かが求めているかもしれない」と感じることがよくありますよね。
このように、「将来使うかもしれない」という考えが頭をよぎり、結果として必要ではない物を手放せずにいることがあります。
そんな時、不必要な物を持ち続ける心配をして、手放せないなら、物を整理している際の考え方を変えてみましょう。
「将来必要になったらどうしよう?」と思った瞬間に、その考えを別の言葉に置き換えてみることをおすすめします。ここでは、そんな新しい視点を提供する言葉を紹介しますので、試してみてください。
考え方を変えることで、心も変わります。そうすることで、不必要な物を長期間保持することなく済ませることができます。
「いつか」はいつ来るの?
「いつか」という時点を具体的にすることから始めましょう。
整理整頓の世界では、「いつかは訪れない」とよく言われます。「いつか」とは、具体的にいつか分からない未来の不確かな時点を指します。
「将来必要になるかもしれない」と考えるとき、実際には、その決断を未来のある時点まで延期しているに過ぎません。
今日「手放す」と決めなければ、ずっとその物を持ち続けることができ、「いつか」という言葉を使っていれば、これからもずっと決断を先延ばしにすることができます。
結局のところ、「いつか」は永遠に訪れないため、実際にはその「いつか」で使うことはありません。
「いつか使うかもしれない」と思っている物は、具体的な行動や何かを達成することには繋がらないものです。
そう考えると、実りのないものを多く持っているのは無意味ですよね。そのため、「いつか」の具体的な時期が思い浮かばない物は、早めに手放すべきだと考えています。
前回の使用はいつだった?
限られたメモリを持つコンピュータは、使用されなくなったデータを定期的に削除する必要があります。このプロセスでは、「最も最近使われていない情報」を優先的に削除することが一般的です。
この考え方は、長い間触れていない情報へのアクセスは、時間が経つほど難しくなるというものです。
実生活の物品にも同じことが言えます。頻繁に使用する物は常に手の届くところにありますが、ほとんど使わない物は、しばしば存在自体を忘れがちです。
例えば、掃除をする際に久しぶりに押し入れから物を取り出すと、その瞬間には全てが重要に思えるかもしれません。しかし、長い間その物を使っていなかった事実を見過ごしてはいけません。
実際には、整理のためだけにその物を取り出していることが多いのです。過去数年間、実際には使用するためではなく、整理するためだけに接してきたのではないでしょうか?
現在の生活に役立つか?
物が現在のあなたの生活にプラスの影響を与えているかを考えてみましょう。重要なのは「現在の生活」です。過去に非常に役立ったり、将来的に役立つ可能性があるということは、この場合は考慮しません。
「今」に焦点を当てましょう。「今」があまりに短いと感じるなら、今月や今年を基準にしても良いでしょう。
知識や物が人生を豊かにすることはあります。役に立たないと思われるものが、新しい視点や体験を提供することで、人生を豊かにすることがあります。
この観点から見れば、不用品も人生に価値をもたらす可能性があります。しかし、現在あなたの前にある不用品がいつそのような価値を提供したかを考えてみてください。
ただ箱に入れておくだけでは、所有していないのと同じです。何の利益もありません。
「人生を豊かにするために持っている」と思うのであれば、それらを箱から取り出し、数日間使ってみたり、飾ってみることをお勧めします。
そうすることで、「やはりこれは邪魔だ、手放そう」と感じるかもしれません。
その品物がなくても問題ないかも?
限られたスペースにも関わらず、ほとんど使わない物を持ち続けるのは、何か特別な意味があるか、必要になる場合があるか、あるいは単純に好きだからかもしれません。
例えば、「普段は使わないけれど、パスタを量るときに便利」という小さくて場所を取らないパスタメジャーを持っている人もいるでしょう。
「場所を取らないから持っていてもいいか」と考えがちですが、このような考え方がキッチンツールを増やしてしまい、結果として引き出しの中がごちゃごちゃして、必要な物をすぐに見つけられなくなる原因になります。
結局、場所を取らないからといって持っているだけの物は、実は必要ないのかもしれません。パスタの量を完璧に計らなくても、余ったら翌日サラダにするなど、柔軟に対応できます。
物を手放した後の変化は?
物を手放さない理由として、「必要になった時に困るかもしれない」と考える人がいますが、手放した後には良い変化が訪れることも考えてみましょう。
例えば、スペースが広がり、物の管理から解放される、生活が快適になる、気持ちが軽くなるなど、ポジティブな変化が期待できます。
実際、物を手放した後に困ることは非常に少ないです。私自身、捨てたことで困った経験は、ほとんどありません。
物を捨てる時は、それが「必要ない」「もう使わない」と判断したからです。多くの場合、本当に必要な物を誤って捨てることは少ないはずです。
必要ないからこそ捨てる、というシンプルな行動を複雑に考え過ぎないようにしましょう。
その場に残す必要はあるのか?
家の中で誰からも見向きもされず、埃をかぶっている不用品がある。それが永遠にその場所にある必要は本当にあるのでしょうか?
なぜ、それを家の外に出さないのでしょうか?
例えば、それを必要としている人に譲る、寄付する、オンラインで販売するなど、様々な選択肢があるにも関わらず、なぜ自分がずっとそれを保持し続ける必要があると感じるのでしょうか?
その物を今の場所から移動させることは、あなたにとっても、その物にとっても、そして新たにそれを受け取る人にとっても、より良い影響をもたらすかもしれません。
一度購入したからと言って、それを一生持ち続けなければならないという規則はありません。では、なぜ私たちはそれを手放さないのでしょうか?
家の中では価値を見出せない物も、外に出せば他の誰かにとっては価値ある物に変わることがあります。
ほとんど新品同様でも、なかなか手放すことができないことがありますね。
しかし、一度支払ったお金は戻ってきません。
既に支払ったお金に執着し、使える物をただ持ち続けることが、本当にあなたが望むことでしょうか?
本当に人生にとって重要なのは?
スペースが限られている時、本当に重要ではない物は持たない方が良いでしょう。
人生で本当に大切なものについて考えてみると、物理的な物は意外とリストの上位には来ないことが分かります。
通常、健康、人間関係(家族や友人)、仕事、夢、目標、信念、自己成長、自己実現、楽しんで行う趣味、幸福、そして生きていく上で必要な基本的なもの(空気や水など)が、より価値あるものとして挙げられます。
人は、これらを大切にし、求めています。
しかし、これらはお金を出して購入できるものではなく、どうすれば手に入るのかも明確ではありません。持っているかどうかも分かりにくいです。
忙しい日々を送る中で、何が本当に大切か見失うこともあります。
そのため、簡単に手に入る物質的な物を集めることで、大切なものを得たという感覚を味わっているのかもしれません。
しかし、これはあくまで置き換え行為であり、本当に重要なものは物質的な多さによっては得られません。
物は生活を送る上で必要ですが、幸せを感じるために必要な量はそれほど多くはなく、むしろ多すぎると本当に欲しいものを見失ってしまうことになります。
さいごに
「将来必要になるかも」との思いから物を手放せない時は、新しい視点で考える7つの言葉を試してみましょう。人生は予想外のことで満ちており、不用品を手放した後にも、新たな可能性や機会が開けます。物を減らすことで、より豊かで快適な生活が待っていることを忘れずに。