季節が変わって衣替えをした際、クローゼットから出したばかりのお洋服を、もう一度洗ってから着用しますか？それとも、そのまま気軽に身に着けますか？
実は私自身、今まで衣替えの際にお洋服を再度洗うことはあまり考えたことがありませんでした。気に入った服は、そのまま着てしまうことがほとんどです。ですが、実はお洋服を季節ごとにしまう前に、一度きちんと洗っておくことが、とても重要なんです。
お気に入りのアイテムを長く大切にするためにも、正しい「しまい洗い」の方法について、一緒に学んでいきましょう。
季節の変わり目にお洋服を再洗いする必要はある？
実は、「しまい洗い」をきちんと行っていれば、衣替えの際にお洋服を洗い直す必要はありません。しまい洗いとは、衣替えでお洋服をクローゼットにしまう前に、一度しっかりと洗っておくことを指します。
以前、私が手編みのベビードレスを長期間保管していたところ、取り出した際に襟元に残っていた小さな汚れが黄ばみに変わってしまい、とても悲しい経験をしました。
お洋服には目に見えない汚れが残っていることが多く、そのまま保管してしまうと、時間が経つにつれて黄ばみやシミ、虫食いの原因になってしまいます。これは、繊維に残った汗や皮脂汚れが時間と共に変色や劣化を引き起こすためです。
「しまい洗い」のコツをご紹介！
クリーニング専門店に依頼すべきお洋服と自宅で洗えるお洋服の見分け方
お洋服によっては、水洗いができなかったり、ドライクリーニングが必要だったりします。自宅で落としきれない汚れがある場合は、プロのクリーニングサービスにお任せするのが賢明です。
洗濯の前には、洗濯表示を確認しましょう
お洋服を洗う前には、必ず洗濯表示をチェックして、適切な方法で洗いましょう。黄ばみやシミ、皮脂汚れを落とす際は、酸素系漂白剤が有効です。
既に汚れが付いている場合は、液体よりも粉末タイプの漂白剤を使用し、40℃～50℃のお湯で10分から20分ほどつけ置きしてから洗いましょう。
シミには、クレンジングオイルを使用しても良いでしょう。汚れに直接塗り、同じくらいの温度のお湯で20分程度つけた後、軽くすすいでから洗濯機で洗います。
洗濯機を使用する際のポイント
洗濯機で洗う場合は、すすぎを2回行ってしっかりとすすぎましょう。また、お風呂の残り湯は雑菌や皮脂汚れが含まれている可能性があるため、しまい洗いには使用しないようにしてください。
しっかりと乾燥させることが大切です！
洗濯物は、晴れた日に外で干すか、乾燥機を使用してしっかりと乾燥させましょう。収納する際には、除湿剤や防虫剤を使用すると、より安心です。
洗い直しが推奨されるシチュエーション
季節の変わり目、衣替えの際にお洋服をクローゼットから取り出すとき、特定の状況で洗い直しが必要になることがあります。例えば、防虫剤の香りが気になる場合や、お洋服にシワがついてしまった場合です。これらの小さな配慮が、大切な衣類を長持ちさせる秘訣です。
香りが気になるときの対処法
衣替えの際に使用する防虫剤の香りは、時に懐かしい記憶を呼び起こすものですが、中にはその香りが苦手という方もいるかもしれません。香りが気になる場合は、衣類からその香りを取り除くことをおすすめします。
防虫剤の香りは揮発性があるため、風通しの良い場所で数日間干すだけで大幅に軽減されます。さらに、急ぎで香りを取りたい場合や、より徹底的に香りを消したい場合は、水洗いが効果的です。水は防虫剤の香り成分を弱める効果があります。
シワに対するアプローチ
クローゼットなどの狭い空間に収納されていたお洋服は、取り出した時にシワがついていることがあります。このような場合、まずは日陰での陰干しが有効です。
数時間ハンガーにかけておくだけで、自然とシワが和らぎます。しかし、それでもシワが気になる場合は、洗い直しをすることで布地がリセットされ、シワが取り除かれます。
保管方法のポイント
収納前の場所の清掃
お洋服を清潔な状態で長期間保管するためには、収納場所そのものの清潔さも非常に重要です。特に、衣類を好む虫たちは、埃を栄養源としていますので、衣類をしまう前に収納場所を丁寧に掃除しましょう。
防虫剤・除湿剤の利用
保管時には、防虫剤と除湿剤の両方を活用することがおすすめです。防虫剤は衣類の上部に置くと、その成分が下へと広がりやすくなります。また、湿気はカビの原因となるため、除湿剤を併用して湿度をコントロールすることが大切です。
適切な収納量
衣類を収納する際には、詰め込みすぎに注意しましょう。衣類に余裕を持たせて収納することで、シワがつきにくくなるだけでなく、防虫剤の成分が均等に行き渡りやすくなります。また、通気性が保たれることで、カビのリスクも低減されます。
汚れへの迅速な対応
お洋服を守るためには、汚れを放置せず、できるだけ早く対処することが重要です。汚れが衣類に定着する前に対応することで、衣類を清潔に保つことができます。
私がよく行う方法は、汚れた部分に直接洗剤を塗布し、一晩放置すること。この際、ドレッシングやマヨネーズのボトルのような細口の容器に洗濯洗剤を入れておくと、汚れに対して洗剤をピンポイントで適用できて便利です。
さいごに
日常の洗濯では、しばしば気づかない汗や皮脂の汚れが衣類に残ってしまうことがあります。これらの見えない汚れが、時間が経つにつれてお洋服に黄ばみやシミをもたらし、場合によっては虫食いの原因にもなってしまうのです。
そんな中で、季節の変わり目の衣替えは、ただ単に服を入れ替える時期に過ぎないと思われがちですが、実はそれ以上の意味を持ちます。
「しまい洗い」という一手間を加えることで、これらの問題を大きく減らすことが可能になります。
しまい洗いとは、衣類を収納する前に一度きちんと洗っておくことで、汚れを根こそぎ落とし、衣類を新鮮な状態で保管する方法です。この習慣を取り入れることで、お気に入りのアイテムを守り、長持ちさせることができるのです。
また、洗い直しが必要となる特定のシチュエーションに対応することも重要です。防虫剤の香りが気になる場合や、シワが気になる場合には、適切な方法で対処することが望ましいです。
そして、衣類を保管する際には、清潔な収納場所を選び、防虫剤や除湿剤を適切に使用し、衣類が詰め込まれ過ぎないように注意することが大切です。
さらに、日常生活でのちょっとした心がけ、例えば汚れたらすぐに洗う、汚れにはピンポイントで洗剤を適用するなど、衣類のメンテナンスにはスピーディな対応が求められます。これらの小さな行動が、お洋服を長く美しく保つ秘訣です。
最後に、衣替えの際は、それぞれの季節を新鮮な気持ちで迎えられるよう、お洋服を丁寧に洗ってから収納することを心がけましょう。少しの手間をかけることで、大切な服を長く楽しむことができるのです。お洋服に対する愛情を込めたケアで、次の季節も明るく、心地よくスタートを切りましょう。
