近年、苔玉がインテリアショップや雑貨店でよく見られるようになりました。そのふわふわモフモフでちんまりとした形状は非常に愛らしく、秘かにブームを巻き起こしています。
既に苔玉を所有している方も多いかと思いますが、苔玉を適切に育てているでしょうか?
今回は、苔玉の育て方について、適切な置き場所から水やり頻度、肥料の与え方、植え替えのタイミングと方法にわたって詳しく紹介します。
苔玉の適切な置き場所
苔玉を育てる際に注意すべきポイントの一つは、適切な置き場所です。多くの人がインテリア用に室内で育てることが一般的ですが、実際には屋外での育成が最適です。
午前中に日光が差す半日陰のベランダや庭が、苔玉の育成に最適な環境となります。風通しの良い場所を選びましょう。風通しが悪い場所では、苔玉が十分に呼吸できず、腐敗の原因となる可能性があるため、注意が必要です。
また、地面に直接置くのではなく、苔玉を少し高い台に置くことで風通しを良くし、苔玉の健康に良い影響を与えます。
苔玉の水やりの方法と頻度
次に重要なのは、水やりの方法と頻度です。苔玉の育成において、これは非常に重要なポイントとされています。
苔玉だけでなく、上に植えられた植物の状態もチェックし、乾燥していないかを確認しましょう。苔玉に使用されるハイゴケは、根からではなく、葉や茎から水を吸収するため、乾燥を防ぐためには霧吹きを使用したり、水をバケツにためて苔玉全体に浸ける方法がおすすめです。
水が苔玉の中まで浸透し、空気の泡が上がらなくなったら、バケツから取り出しましょう。
苔玉の肥料の与え方と量
最後に、肥料の与え方と量について注意が必要です。苔玉自体は肥料が不要で育つことがありますが、上部に植えられた植物には肥料が必要です。肥料の与え方と量は、植物の育成に合わせて調整する必要があります。
肥料を与える方法として、液肥を薄めて使用し、苔玉全体に霧吹きで均等にまぶす方法や、肥料コンテナを使用して土壌に均等に肥料を与える方法があります。肥料の与え方は、植物の種類と成長状態に合わせて選択しましょう。
苔玉の植え替えのタイミングと手順
苔玉の管理において注視すべきポイントの一つは、植え替えのタイミングです。苔玉自体は植え替えが必要ないこともありますが、植物によっては定期的な植え替えが必要です。
植え替えのタイミングは植物によって異なりますが、一般的に春か秋が適しています。新しい苔玉を作る際に、ケト土と赤玉土を7対3の割合で用意し、水を加えて混ぜ、くぼみを作ります。そのくぼみに培養土と植物の根部を植え付けて閉じます。
もっと簡単な方法として、植物部分が十分に成長したら、植物だけを取り出して大きめの植木鉢に植え替えることもできます。
苔玉の剪定のタイミングと方法
次に気を付けるポイントは、剪定のタイミングです。苔玉自体はあまり伸びないことがありますが、球形から糸のようにはみ出した部分が現れた場合、ハサミを使って剪定します。
主に行うのは植えられた植物の剪定で、その植物の育成に合わせた剪定タイミングと方法を選択します。剪定は、苔を損なわないように慎重に剥がす方法から、腐った根を切り取り土の量を増やしたり、根を短く切ってから植え付ける方法など、さまざまな方法があります。
植物の具体的な状態に応じて適切な方法を選択しましょう。
苔玉に必要な虫対策
最後に、苔玉の管理において注意が必要なのが虫対策です。苔玉にはコバエなどの虫がつくことがあります。酢と洗剤を入れた容器を苔玉の近くに置いておくことで、虫対策に役立ちます。
それでも虫が多く発生してしまった場合、苔玉を水を汲んだバケツに沈めておき、その後取り出してしっかりと乾燥させることで対処できます。
苔玉にカビが生えたり変色したときの対処
苔玉の管理において重要なのは、カビが生えた場合の対処法です。苔玉がヌルヌルとカビ臭くなったら、それは水を過剰に与えている兆候です。
木酢液か食酢を水に混ぜ、それをガーゼやティッシュに浸し、苔玉のカビを拭き取りましょう。
次に、苔玉が茶色く変色する場合の対策です。
苔玉が茶色く変色するのは、水分が過剰であるサインです。このまま放置すると腐敗の進行が考えられるため、まずはカビを取り除きます。
その後、水の供給を控え、日当たりの良い場所でしっかりと乾燥させることが大切です。これにより、元気な緑色が戻るでしょう。
必要なアイテム
これまでの情報を基に、苔玉の管理を効果的に行うために必要なアイテムを紹介します。以下は、苔玉の管理に役立つおすすめアイテムです。
霧吹き
最初に紹介するのは、霧吹きです。日常のお手入れに必要なアイテムで、苔玉を軽く湿らせるのに最適です。細かな霧が均一に吹きかかり、使いやすく、スタイリッシュなデザインで作業が楽しくなります。
ホワイトバケツ
次に紹介するのは、スチール製ホーロー ホワイトバケツです。苔玉に十分な水をやる際に不可欠なアイテムで、他の植物にも使用できます。おしゃれなデザインで、ベランダや庭に置いてもインテリアとして素敵にマッチします。
培養土
苔玉を育てる際には培養土を使用しましょう。苔玉の管理を効果的に行うためにおすすめのアイテムは、ナチュラルな培養土です。
国産原料100%で安心な原材料を使用し、健康な植物の育成に必要不可欠なアイテムです。苔玉の植え替え時に使用します。
この培養土には自然界に存在する有用微生物のバチルス菌も含まれており、肥料の吸収を高め、上部の植物の根の成長を促進します。
木酢液
苔玉を育てる際には木酢液が便利です。苔玉のカビ除去や虫除けには、木酢液を薄めて使用します。木酢液はネズミやゴキブリを寄せ付けず、犬や猫が嫌う匂いも特徴です。
特にペットを飼っている家庭では、庭の植木がトイレとして使用されて枯らされるリスクがあるため、木酢液は非常に役立つアイテムです。
剪定ばさみ
苔玉を育てる際には剪定ばさみが必要です。苔玉を整えたり、上に植わった植物の剪定には剪定ばさみが必要です。剪定ばさみは江戸時代から園芸愛好者によって使用されています。
さいごに
この記事では苔玉の育て方に関するアイテムを紹介しました。
培養土、木酢液、剪定ばさみなど、これらのアイテムを上手に活用することで、美しい苔玉を育てることができます。
ぜひ、苔玉を育てる楽しみを見つけてみてください。苔玉はその独特の魅力で、日常に潤いを与えてくれることでしょう。